Tropical deforestation, wildlife trafficking on Council agenda

2006年11月6日, 横浜

開会の挨拶を述べる伊藤康一議長。写真: ITTO

気候変動による森林劣化および減少、ならびに熱帯林の野生動物の不正取引が、本日、日本の横浜で始まった国際熱帯木材理事会第41回会議での議題となる。

同理事会は国際熱帯木材機関(ITTO)の管理組織である。定期的に会合を開き、持続可能な森林経営と持続可能な方法で生産された熱帯木材の取引を促進することを目的とする幅広い議題について議論している。

理事会は、森林劣化/減少および野生動物の不正取引の問題を、メンバーが提出する決定草案に関する協議の中で取り上げる。マノエル・ソブラル・フィーリョITTO事務局長によれば、「天然熱帯林の損失を食い止めること、特に違法な森林減少による天然熱帯林の損失を食い止めることは、継続的な木材供給ならびに国際熱帯木材取引の拡大と多様化を確保する上で、明らかに重要部分です。このことは[国際熱帯木材協定]でも謳われているとおりです。この決定草案は国際熱帯木材機関の使命に大きく関わるものです。」伊藤康一理事会議長は、理事会開会の挨拶の中でこの意見に同調し、熱帯林の破壊が続いていること、ITTOは持続可能な森林経営を促進する上で他にはない立場にあることを強調した。

また開会式では、中田宏横浜市長が横浜市による継続的なITTO支援を表明し、エルビス・ンゴレ・ンゴレカメルーン森林野生動物省高官がITTO消費国に対し、バリ協定の規定を遵守し持続可能な方法で経営されている森林で産出される木材の公正な価格を保証するよう呼びかけた。

ヨルグ・Al.・レディング連邦経済省経済開発協力局長は、特に同国が批准準備中の国際熱帯木材協定(ITTA)2006の新たな目標と範囲を踏まえ、同国によるITTOの継続的支援を強調した。

理事会は、この第41回会議において、他にもいくつか主要問題を取り上げる。今年1月に合意された新事務局長および新ITTAへの円滑な移行を確保するための手順が整備される。ブラジルおよびエクアドルにおける森林法執行、CITES付属書IIへのラミンの記載の実施、コンゴ盆地における持続可能な森林経営(SFM)の促進に関する報告を受ける。また理事会はこの会議で2006-07作業プログラムの進展状況を見直し、プロジェクトサイクルを強化する方策を討議し、世界の木材状況を評価する。

また、日本の公共木材調達方針、中央アフリカの森林経営と収穫、熱帯林資源に対するコミュニティの権利などに関する昼食時の副イベントもいくつか行われる。

理事会会議の詳細(Environmental News Bulletin – ENBによる日報へのリンクを含む)、またITTO全般の詳細は、http://www.itto.or.jp/ まで。